コーチング

日常を非日常にせよ。話はそこからだ。


ルーチンワークを無心でやることが苦手なコーチ大下千恵(@yawn_c)です。

同じことを思考を止めてやるってすごく苦手で

どうにかしておもしろくできないか。
どうにかして改善できないか。

ついついいつも考えてしまいます。

先日、SNSを見ていた時に

あるお店に行った時、店員さんがイライラしていたのか、ため息をつきながらレジ対応をされた。
なんか嫌な感じ・・・言わなかったけど。

といったような内容の投稿を見かけました。

そこでちょっと思ったんです。
この投稿をされた人について、ではなくこの店員さんについて。

だってこれ、自分がやってないって言い切れますか?

これは『いつも』のこと。だから『こなす』だけです

お仕事とか、ご家族との関係性とか
『いつものこと』として、流していることないですか?
こなしていることないですか?

思考停止していることないですか?

この店員さんにとっては、お店にいることはいつものこと
で、レジ対応もいつものこと

何か疲れていたのでしょうか。
それとも、他にやっていた何かを中断したのでしょうか。

少なくともレジ対応をしている、というより
レジに並んだお客さんという雑務・タスク処理しているように私は感じました。

仕事、作業って、慣れてしまうと頭がいつものこととして機械的に処理しがち。
新鮮さがなくなって、頭を使わなくなって・・・そりゃあつまらないですよね。

目の前の対象物はただの処理対象ですもの。
好奇心もアイデアも1mmも湧かなさそうです。

確かにこの人にとっては、レジはいつものこと。
そしてこの投稿をされた方はもしかしたら自分がもたついたからかな?とも書いていましたが、それは店員さんにとっていつものことじゃないこと。

他の人はもっとささっとやってるのに!
チンタラして!
こっちは忙しいんだよ!

といったところでしょうか。

なんかちょっと不思議。
この投稿者の方は、お客さんではなく、アクシデントとして店員さんの中で処理されちゃったんですね。

この人にとっては1日に何十回も打っているレジのうちの1案件。
でも投稿者の方にとっては、たった1回のレジ。

まぁ、もう二度とそのお店行かないですよね。

これって、いろんな意味でとても機会損失。
でも、とてもよくあること。

いつものこと→ツマラナイ?いつものことじゃないこと→魅力的?イライラする?

会社での出来事、家庭内での出来事、友人間での出来事。

普通はこうするのに、あいつはこうした!なんて、不快になることありませんか?

想定内の行動が起こらなくて、戸惑ったりイライラしたりしてませんか?
相手を型にはめようとしていませんか?

自分を型に、想定の範囲の中に置こうとしていませんか?

そして、日常をつまらないと言う。

そりゃ、つまらないですよね。
いつものこと、しか求めてないんですもの。



だから、この会社を辞めるんだ!
この仕事を辞めるんだ!
家族と離婚するんだ!
友達を変えるんだ!

あぁ、それは周りのせいにして、同じところをグルグル回るパターンですね。

日常を魅力的にするのは、想定の範囲を出たところ

変わるのは自分以外の誰かではありません。
型にはめて安心したいあなたです。

会社がこうだから変われない。
家族がこうだから変われない。
友人がこうだから変われない。

自分の仕事は、業界はこういうものだから変われない。

関係ありません。

相手をこういう人だ、という型にはめていませんか?
これを教えたら相手は自分の想定している次の型になってくれるんじゃないだろうか。
理解できないなら、相手は頭が硬い、相手が悪い。

なんて思っていませんか?

仕事をこういうものだ、という型にはめていませんか?
これはこういうものだから、とりあえず型通りにこなして次に回す。
ちょっと変わったことの依頼とか勘弁して。

なんて思ってませんか?

自分のエネルギー、
省エネして何も産まなくて、それでいいんでしたっけ?

想定の範囲、を囲っている壁をノックする

まずは慣れたと思い込んでいるところ、自分の型からはみ出してみるのはいかがでしょう?
いつものこと、アレンジできたりはしないですか?
いつものこと、視点を変えたりはできないですか?

【アレンジしてみる】
・いつものお店でいつものランチを頼む・・・のを止めて、あえて謎の名前の食べ物を頼む。
・いつもの通勤路を変えてみる。
・手書きでやっていることをデジタルに、デジタルでやっていることを手書きにしてみる。

【視点を変える】
・いつものこと、と思ってる資料づくりの、意図を改めて聞いてみる。
・物事の選択の基準を速い!から、気持ちいい!納得感!などに変えてみる。
・家族、友人に行動基準を聞いてみる。

それをしていくことで、溜まってくるんです。
自分だからできること、自分しかできないこと。

今いるところで思考停止をしているのなら、新天地に行ってもパニックになるだけです。
ここにはないどこか、を探すより、今停止している思考を動かしてみてはいかがでしょうか?

想定の範囲、をどうやったら超えられるか。
まずは自分にとっての想定の範囲を囲っている壁はどこか、自覚してみてはいかがでしょうか?

さいごに

と、ここまで「思考停止するな!」と書いてきていてなんなのですが、実は思考停止できるってすごいことですよ!
それだけその仕事、その関係に慣れるだけの経験を重ねているのだから。

日本には千利休の言葉から生まれたという、『守破離』という概念があります。

守破離(しゅはり)は、日本での茶道、武道、芸術等における師弟関係のあり方の一つ。日本において左記の文化が発展、進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想でもある。個人のスキル(作業遂行能力)を3段階のレベルで表している。
まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まる。その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」。最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができる。
(Wikipediaより)

思考停止できるだけの慣れがある、ということはここにおける『守』が終わろうとしているということ。
次の『破』に向かう段階にいる、ということです。

守:支援のもとに作業を遂行できる(半人前)。 ~ 自律的に作業を遂行できる(1人前)。
破:作業を分析し改善・改良できる(1.5人前)。
離:新たな知識(技術)を開発できる(創造者)。

『守』ができたのなら、『破』る必要があります。
それは『守』の段階から一歩も動かなければできません。
何も変わりません。

慣れた日常を、非日常に変えていく。

想定の範囲内から、想定の範囲外へ。
(あ、そういえば当ブログのサブタイトルですね)

その過程で何が見えるのでしょうか。
そこで失敗したり、微調整したり、また失敗したり、うまくいったり。

それが経験値になって、溜まっていくことで見えてくる自分の輪郭はどんなものなのでしょうか。



そういえば6月のこちらのイベント、私のパートでは『自分の未来の説明書』を作っていただきます。
個別のコーチングで使おうと作っているもののプロトタイプ版。むふふ。
それぞれみんな、違うものができるだろうから、私も楽しみ。

自分ではちょっと難しいんですけど・・・という方は、こういった機会を利用していただいてもいいですね。

6/10(土)やる気に頼らない!カラダとココロと幸せな人生の作り方| Peatix



誰かが、何かがないとなれないシアワセ、ではなくて
自分で作るシアワセ。

まずは日常を、どんな非日常に変えていくか。
高い高いハードルではなくて、このブログを閉じたらすぐにできることからでいいです。
大小はありません。

壁、ノックしてみてくださいね。