コーチの日常

いいね!がそんなに欲しいかい?『ザ・サークル』試写会に行ってきました!


SNS疲れってしたことありますか?
私、したことないんですよね。

見たいときに見て、投稿したいときに投稿してる。
人の投稿にもこころからいいね!と思った時しか『いいね!』しない。
知らない人から意図がつかめずコメントしづらいコメントが来たらスルー。

それができるのは、私なりのSNSの使い方を無意識にでも決めているから。

SNSは可能性の塊であり、混沌への入り口でもあります。

そんなSNSを舞台とした映画エマ・ワトソン主演『ザ・サークル』。
公開日は11/10ですが、ありがたいことに試写会にご招待いただいたので行ってきましたー!

隠し事?プライバシー?SNSとの距離を考えさせる映画でした

キャッチコピーがね、怖いんですよ。

『いいね!』のために、生きている。

世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業〈サークル〉。憧れの企業に採用され、奮起する
新人のメイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけに、創始者でありカリスマ経営者のイーモン(トム・ハンクス)の目に留まり、自らの24時間をすべて公開するという新サービス〈シーチェンジ〉のモデルケースに大抜擢される。瞬く間に1000万人超のフォロワーを得て、アイドル的な存在になるのだが——。

ピュリッツァー賞ノミネート作家デイヴ・エガーズが、現在進行形のSNS社会が孕む脅威を鮮明に暴き、たちまち全米に一大センセーションを巻き起こしたベストセラー小説「ザ・サークル」が、待望の映画化!

1000万人超のフォロワーとか、すごすぎじゃないですか?!(震)

『現在進行形のSNS社会が孕む脅威』とありますが、見終わった後のいろいろ考えてしまう映画でした。
ここからはネタバレなしで、見どころ・・・ではなく考えどころを3つほどご紹介します。

その情報、どこまで届いているのだろうか

主人公メイが転職できたことを喜んだお母さんが、会社のこと、収入のことを近所の人に思わず話す、というシーンが描かれています。
主人公が住んでいるところは田舎という設定。
刺激が少ない土地では噂好きにもなるでしょう。

でも口頭での伝聞って、届く範囲が狭いですよね。

ところがSNSでは世界に対して発信ができます。
これはとてもすごいこと。

自覚して使えばとても便利なツール。
自覚なしで使うには拡散力がありすぎます。

自分から発信した情報。
自分の手から離れた後は、どうなっているんでしょうね。

編集とはgiveなことではないだろうか

メイは自らの24時間を全てネット上に公開することで、アイドル的存在となります。

つまり、編集が一切入りません。

意図のない配信には解釈が必要。
それを一から十まで視聴者にさせるということは、ある意味不親切とも言えます。
(もちろん探求の現場においてはそうとは限りません)

最近編集力、という言葉をよく耳にします。

編集では無駄なものを削ぎ落とし、大切なものを明確にします。

この映画を見て改めて、編集というのはある種おもてなしとも言え、とてもgiveな作業なんだなぁと感じました。

(今ここまで書いたところで思うことがあったので、後日別でブログ書きます)

SNSを使っているのか?使われているのか?


(ザ・サークルポーズを取ろうとするはあちゅうさんと東さん)

今回の試写会の後に、作家・ブロガーのはあちゅうさんと、映画ソムリエ東さんのトークショーがありました。
「自分のSNS中毒具合が測れる映画」とは、はあちゅうさん談。

なんというのでしょうか。
集団心理の恐ろしさと、思考停止の過程がよく表現されています。
みんな意図を無くして興奮している。
そして全体を優先するあまり、詳細を軽視している。

だから自分の頭で考えず、簡単にどんどん流されていく。
それは暇つぶしとも表現されるでしょう。

SNSって離れている友達とも連絡が取れ、なかなか会えない人の動向も知ることができ、とっても楽しく可能性に満ちたツールですが、自分の中に価値観がないと振り回され、うまく使えないんだなぁと改めて感じさせられました。

さいごに

この映画は見に行った後に誰かと話をしたくなる映画です。

「あの建物って、某A社がモデルじゃない?」
「あの設備って某G社でしょ?」
「あの投稿は絶対にマズイと思った」
「トム・ハンクスの笑顔が怖い」
「エマのスピーチの迫力すごすぎる」・・・などなど。

これからの未来、SNSの可能性は私たちに力を貸してくれます。
この映画を見て、自分なりの意図を持った使い方。
考えてみてはいかがでしょうか。


▼映画はぎゅっと凝縮されているので、詳細がきになる方は小説を!

▼文庫版も出たようです。